グループって何人が最適なの?

JUMPやSnow Manは人数多すぎ?

先日、JUMPのDVDを見ていた時のことです。一緒に見た非ジャニオタの友達が、「Hey Say JUMP!って人数多いよね。山田くんと知念くんしかわからない。」と言っていました。確かにこの二人は知名度がありますが、JUMPは全員で9人です。半分どころか2/9しか知られていないというのはどうなのでしょうか。アイドルに限らず芸能人は自らが商品のようなものなため、顔や名前を覚えてもらうということはお仕事に直結します。そもそもその友達が知らなさすぎっていうのもあるかもしれないですが、あまりに人数を増やしすぎて名前を覚えてもらえないことは、グループにとって不利益なのでしょうか。

また、反対に「グループの人数が多ければ多いほどたくさんファンがつき、少ないほどあまりファンがいないのではないか」という意見もあるでしょう。

今回はファンクラブ会員数と人数を元にして、最適なグループ編成はどのようなものかを考察したいと思います。

 

ファンクラブ会員数のワナ

ファンクラブの会員数は公式で逐一発表されているわけではなく、新たに登録した場合の会員番号で判明します。そしてこの会員番号というのが少し厄介です。この会員番号、通算で数えられるため、以前はファンクラブだったが既に抜けてしまった番号もカウントされてしまいます。また、1人で他人の名義を借りて複数登録することもできるため、会員数≠実際の現在のファンの数なのです。そして、KAT-TUN、NEWS、関ジャニ∞は以前は合同ファンクラブという少し特殊な形であったため現在の会員数に影響があると考えられます。また、脱退者がいるグループは人気が落ちて現在の人気と会員数が乖離している可能性もあります。しかし、全グループで共通の指標といえばファンクラブの会員数くらいしかないため、今回はこちらのデータを使用させていただきました。

 

グループの人数とファンクラブ会員数

  人数(2021年現在) ファンクラブ会員数(2021年現在)
5 3,020,000
関ジャニ∞ 6 724,000
King & Prince 6 650,000
Hey!Say!JUMP 9 621,000
KinKi Kids 2 580,000
Kis-My-Ft2 7 513,000
NEWS 3 380,000
SexyZone 5 356,000
Snow Man 9 354,000
ジャニーズWEST 7 351,000
V6 6 350,000
SixTONES 6 290,000
KAT-TUN 3 245,000
TOKIO 4 118,000
A.B.C-Z 5 73,000

【最新】ジャニーズファンクラブ会員数ランキング2021年版 | 新時代レポ

 より

 先ほど記述したように、ファンクラブの会員数は公式では発表されていないです。そのため今回は上記のサイトを参考にさせていただきました。これを散布図にするとこのようになります。

   

f:id:Kuromamekun:20210202021524p:plain


嵐はやっぱりすごいですね。他のグループがほぼ同じに見えてしまうほど、嵐が突出しています。しかし、他のグループをよく見てみると、グループの人数とファンクラブの会員数は比例も反比例もしていないように見えます。この地点で人数の多さと人気は関係ないように見えますが、よりこの説を確かにするために相関係数を用いてさらに考察してみます。

 

相関係数とは

簡単に説明すると、2つの数字xとyの間でどれだけ直線的な関係性があるかを表す数です。

具体例をあげると

・暑い日ほどビールがよく売れる

・身長が高いほど体重も重くなる

・学歴が高いほど年収も高くなる

などと言ったような具合です。

相関係数は「xとyの共分散」を「xの標準偏差とyの標準偏差の積」で割ることにより求められます。 

そして計算した結果相関係数が出てくるのですが、その数字がどれくらいかによって関係性の強さがわかります。

相関係数をrとすると

| r | = 0.7~1   かなり強い相関がある

| r | = 0.4~0.7  やや相関あり

| r | = 0.2~0.4  弱い相関あり

| r | = 0~0.2   ほとんど相関なし

となります。要は0に近ければ近いほど相関はなく、1に近ければ近いほど相関が強いということですね。今回はエクセルを使ってこの相関係数を求めました。

グループの人数とファンクラブ会員数の相関係数−0.0033072です。

全くと言っていいほど相関がないですね (笑)  ほぼ0に近い値です。しかし、この相関係数、弱点がありまして「外れ値に弱い」という点です。今回で言うと、嵐が突出しており、これが外れ値となります。そこで、本来意図的にデータを選別することはあまり好ましくないのですが、嵐がすごすぎるため嵐抜きの相関係数も求めました。

それが0.25006585です。嵐抜きでもほぼ相関なしに近い弱い相関しか見られませんでした。以上の結果より、グループの人数の多さと人気の間に相関関係はほぼないといっていいでしょう。では「下手な鉄砲も数撃てば当たる」理論で、たくさん人数を入れればいいのでは?となりますよね。それがそうもいかない事情があるのです。

 

ジャムの法則

別名で「決定回避の法則」とも呼ばれ、コロンビア大学シーナ・アイエンガー教授の実験に基づく法則です。ジャムの法則とは、選択肢が多すぎると、選べなくなってしまう心理現象です。彼女は次のような実験を行いました。

・スーパーマーケットに買い物に来たお客さんにジャムの試食販売をする

・被験者を2グループに分け、それぞれで取り揃えるジャムの種類の数を変えて、どれだけ売れたかを観察する

実験では、24種類のジャムと6種類のジャムをそれぞれ用意したところ、品揃えが少ない方が売れるという結果になりました。

この要因として、数が多すぎると人間はどれが最適かわからなくなり、決定することをやめてしまうという心理状態になることが挙げられます。

そのため、むやみやたらに人数を増やしすぎても誰を担当にしていいかよくわからなくなってしまう可能性があるのです。もちろん、アイドルには箱推しという推し方もあります。ジャムが選べないから24種類全部買う人はあまりいないと思いますが、アイドルはグループ全体を推すという箱推しという推し方もあります。しかし、箱推しのデメリットとして、推しが多すぎる故にオタ活が薄いものになりやすくなるのではないでしょうか。何十人も深く追うのは金銭的にも時間的にも厳しくなると考えます。ジャニーズほどの大手であれば、さほど問題はないのかもしれませんが、そもそもあまり有名ではないようなアイドルだといかに太客がつくかが重要になってきます。

また、多すぎるとパフォーマンスをした際に個々が目立ちにくくなる他、そもそもカメラに映らないといった事態になります。例をあげると以前の伊野尾なんかはほとんど映っていませんでした。

数が多いと選びにくくなり個々が目立たなくなる、その対策として「レコメンド機能」があります。レコメンドとは日本語で「おすすめ」という意味で、名前の通りおすすめをすることです。具体例として、無数に存在する動画からおすすめの動画をピックアップするYoutubeNetflixが挙げられます。アプリを開いた際に大きくオススメされたら目に止まりやすいですよね。これをジャニーズに置き換えると格差問題と繋がると考えます。

 

ジャニーズの格差売り

今でこそ以前より改善しましたが、Kis-My-Ft2Sexy Zoneではメンバー内格差が露骨にありました。キスマイはいわゆる前列3人(玉森、北山、藤ヶ谷)と後列4人(二階堂、横尾、千賀、宮田)、セクゾにいたっては5人しかいないのにも関わらず佐藤、中島、菊池と松島、マリウスとの間で格差がありました。衣装が明らかに派手なものと地味なものに分けられる、歌割がほとんどなくカメラにもほとんど映らない、セクゾにいたっては松島マリウス両名をジュニアとほぼ同じように扱った他、CDシングルではソロ曲がない、ポスターなどで無かったことにされるなど散々でした。

ただ、格差売りもなにかしら意図があってやっているでしょう。格差売りなんてファンにとってもメンバーにとっても辛いですが、事務所はそれ以上にメリットがあると判断したはずです。それは、先ほどのジャムの法則のように、メンバーを絞って目立たせることでまずは数人に興味をもってもらうことができる、ということだと推測します。先に数人覚えてもらうことでまずはグループ名や顔を覚えてもらう、その後に他のメンバーにも興味を持ってもらうという戦略ではないかと言われています。キスマイやセクゾほどではないですが、大人数グループではほぼこの手法がとられています。JUMPの山田、スノのラウール、デビュー当時のNEWS、WESTなど大体7人を超えるグループからフォーメーションや歌割に格差が現れている傾向があります。(セクゾに至っては5人であの格差だったのですが)

 

何人が最適なのか

極端に多くなければ何人でもいいでしょう。相関係数でもわかるように、グループの人数とファンの数はほぼ相関がないといえます。しかし、人数によって売り出し方は変える必要はあると考えます。嵐のような横並びグループを10人近い大所帯でやるのはなかなか難しいですし、2~3人のグループで格差なんて作ったらそれこそソロでいいじゃんとなります。過去のジャニーズの傾向から5~6人くらいが多すぎず少なすぎずちょうどいいと私は考えます。実際、先ほどファンクラブ会員数を計算した15グループの平均は5.5人です。(脱退者もいるため、デビュー当時の平均人数はこれより多いでしょうが)

ただ、大人数がダメかというとそんなこともなく、大人数グループのパフォーマンスにおいて息ぴったりのダンスは見る人に美しさを感じさせます。JUMPやSnow Manの綺麗に揃ったダンスは見ていて非常に圧倒されます。私はJUMPの「AinoArika」のダンスがとても好きです。真っ赤な衣装でキレキレに踊る彼らは素晴らしいです。

 

以上のことから、

グループの人数と人気は相関があまりないが、人数によって売り出し方は変化する

という結論に至りました。

 

【参考サイト】(全て最終閲覧日2021年2月2日)

【最新】ジャニーズファンクラブ会員数ランキング2021年版 | 新時代レポ

相関係数とは何か。その求め方・公式・使い方と3つの注意点|アタリマエ!

相関の強さ

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